NORTH SPEED LOAD│バイクサーキット

チェーンのメンテナンス

自転車との違い

エンジンで作られた力をチェーンによって後輪に伝えるのがオートバイの仕組みです。
人力で作られた力をチェーンによって後輪に伝える自転車です。
作られた力をチェーンによって駆動させる乗り物ですが、作られる力が大きく違うために、伝えるためのチェーンの大きさが違い、それによってメンテナンスも違ってきます。

自転車は基本的には人力であるため、なるべく軽量になるようにチェーンも細く、ロスを少なくしています。
オートバイも駆動ロスを軽減したいのですが、作られる馬力が馬力だけに最低限の強度を保つように太いチェーンが使われています。
また駆動する側のスプロケは自転車は露出していますが、オートバイは収納されています。
メンテナンスを行うさいには、この違いが明確に現れます。

準備段階

自転車は汚れをふき取る、油を指すという作業はそのまま行えますが、オートバイはその機能上そのままの状態では行えないということです。
チェーンのメンテナンスを行うには、まずそれまで蓄積した汚れを落とさなくてはいけません。
チェーンのメンテナンスはチェーン本体だけのメンテナンスだけではなく、それが掛かっている部分。
つまりスプロケットを確認しなくてはいけません。

先に述べたように、オートバイは駆動側のスプロケットにはカバーがかかっていますので、まずはそれを外さなくてはいけません。
カバーを外し、スプロケット周辺に溜まっている汚れやゴミを取り除くようにしましょう。
もちろんカバーをつけた後では油はさせませんので、取り付ける前に油脂類の散布は行うようにしましょう。

汚れを落とす

チェーンの汚れを落とすには、チェーンクリーナーを使います。
中性洗剤でも落とせないことはないのですが、確実に落とすには専用ケミカルを使用したほうが無難だといえます。

またチェーンのメンテナンス時には、軍手の使用は控えるようにしてください。
軍手は布製であり、毛羽だっています。
チェーンに巻き込まれると大変危険です。
どうしても汚れたくない人は、手にフィットする薄手のゴム製を使うようにしましょう。

オイルを指す

自転車との違いのもう一つは、チェーンのサイズです。
自転車のチェーンは細いので、チェーンオイルは一度指すと、チェーンの幅すべてに散布することが可能です。
ですがオートバイのチェーンは幅が広いため、一度に染み込ませることが難しいのです。

チェーンは良く見ると二つの部品が絡み合っています。
スプロケットが噛み合う部分と、その部品を止めている部分です。
注油する際には片方ずつ行ったほうが、より浸透することになります。

オイルを注油するさいには、ダンボールなどでチェーンを囲むようにしましょう。
タイヤを回しますのでオイルが飛び散ります。
せっかく洗車してもメンテナンスで汚れてしまいますので、この点は注意して行うようにしてください。

カバーを組み込んで終了となりますが、それで終わりではありません。
チェーンオイルは慣らしが必要です。
注油が済んだからといってすぐに通常の使用を行うのではなく、最低でも半日ほど時間を置くと、オイルが浸透して飛散は少なくて済むのです。