NORTH SPEED LOAD│バイクサーキット

北米で2017年型「CBR1000RR」発表

待ちに待った新型

日本の、いや世界のモータースポーツをけん引してきたホンダがスーパーバイクの頂点を掴むために投入した兵器が、CBR1000RRです。
4気筒は1000ccまでというカテゴリーで戦うスーパーバイクですが、改造範囲は非常に狭く、市販されているベース車両の出来が勝敗を左右します。
それは最新パーツが優先的に使用できるワークスチームでも変わりはなく、市販車馬力(輸出仕様車)が国内メーカーで最低馬力であったホンダユーザーとしては待ち望んでいたものです。

素人には手に負えない

北米にて2017年新型CBR1000RRはSP、SP2モデルが先に発表され、ベーシックともいえるモデルがその後に発表されました。
その発表方式においてもホンダはこのバイクをサーキット向けであるといっているのでしょう。
あくまで私見ですが、SS(スーパースポーツ)モデルは一般人にはついに手に届かない域に達したといえます。
金額的に届かないモデルというのではありません。

CBRは国内4メーカーで馬力が一番低いモデルでした。
ですが新型は11PS向上し192PS(輸出モデル)となり、重量は15kg軽量化し195kgとなり、パワーウェイトレシオが軽減されています。
前モデルは馬力的に引けをとっていましたが、逆にいうと一般人でも扱えることができるモデルでした。
ですが新型はよりサーキット対応となったことにより、一般公道では実力を発揮できないモデルになったといえるでしょう。

乗りにくいのか?

先に述べたように、SSクラスはスーパーバイクに直結したモデルであり、最新技術を注ぎこんだ最高性能でなくては勝つことはかないません。
世界最高レベルのライダー達が限界に挑戦するバイクです。
とてもではありませんが、公道で一般ライダーが簡単に載れるバイクではないのです。
では乗りにくいのかというと、そういうわけではありません。

車体の軽量化が進むと同時に、ねじり剛性を低くし、剛性バランスを整えています。これによりハンドリングがより進化して曲がりやすい、曲げやすいマシンとなっています。
また電子制御スロットルで新型エンジンに対応していますし、電子制御はエンジンだけでなく慣性測定ユニットで車体の状態を感知し、トラクションコントロール、ウィリーコントロール、ABS、セミアクティブサスペンションの制御を行い、エンジンブレーキの制御やシフトダウン対応のオートシフターまで行っています。

高性能でありながら乗りやすいCBRですが、アクセル一つで一般人の限界をすぐに超えてしまいます。
気が付いたときには危ない領域に達しているために一般ライダーには手に負えない代物なのです。

お勧めはやはりサーキット

限界まで走ってみたい人にはサーキット走行がお勧めです。
特にSPやSP2は、専用ともいえる仕様になっていますのでレースをやらない人でもサーキットを走りたいかたにはお勧めといえるでしょう。
ただコースは国際コースでないと全開にはできないかもしれません。
それほどまでに高性能なバイクなのです。