時代を築いたバイク
ホンダは日本に先駆け、アメリカ・ロングビーチにて「Rebel（レブル）500」と「Rebel300」を発表しました。
レブルは国内でアメリカンスタイルで人気を博したスティードより前に発売を開始したバイクで、国内では2000年以降は販売されていませんが、海外ではいまだに販売が続けられているロングセラーモデルです。
新型のRebelは「SIMPLE」、「RAW」(未加工の素材)をコンセプトに若い世代向けに開発されています。
レブルやスティードが日本で人気がでた要因としては、「飽きた」というのがあります。
この2台が発売された1980年代後半～1990年代前半というのは、レーサーレプリカブームであり、毎年のように各メーカーからレプリカバイクが発売されていました。
各メーカーともレース専用ともいえるバイクを開発し続け、規制はあるものの性能向上に努めてきました。
ですがレースに直結しているということもあり、似たようなバイクになってしまいます。
そのためそれらのバイクに対してのアンチテーゼとして認められるようになったのです。
またレーサーレプリカは改造を施すにしても、「速さ」という方向が多いのが特徴であり、スタイルそのものを改造するということはほとんどありませんでした。
ですがシンプルな構造のこのタイプは、自由な改造ができ、既存のスタイルに飽きていた人たちの心を揺さぶったともいえるでしょう。
「SIMPLE」「RAW」
新型Rebelはまさにコンセプト通りに「SIMPLE」「RAW」であるといえます。
旧型は構造的にはシンプルでしたが、通常販売されているバイクのように最低限のカラーリングが施されています。
ですが新型はカラーリングもシンプルであり、まさに素材のようなバイクになっています。
このようなシンプルなデザインは、ヤマハが発売していたミッドナイトスペシャルやブラックスペシャルがありましたが、あれは黒を基調としながらもゴールドのエンブレムを浮きだっており、シンプルでありながら完成形といえます。
しかし新型レブルは製品として完成形ではありますが、素材としては完成ではありません。
シンプルな素材のまま乗るのも良し。
素材として自分の形に仕上げるのも良し。
バイクは乗るだけではなく、改造る（触る）楽しみもあるのだと教えてくれるバイクになりそうです。
500と300
新型Rebelは500が471ccDOHC並列2気筒エンジンを搭載し、フロント130/90-16、リア150/80-16のファット＆ワイドサイズのタイヤを装着しています。
くびれがあるナロースタイルのフレームボディーですので、ズ太いタイヤはその存在感を示してくれます。
300は286ccDOHC単気筒エンジンを搭載しています。
車重がこちらのほうが約165kgと20kg軽いので、女性のかたにも扱いやすい重量になっています。
カスタマイズ用アイテムがオプションとして準備されていますので、まさに改造る楽しみを教えてくれるバイクといえます。
なお国内向けには500と250が予定されていますので、よりお手軽に楽しむことができます。